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【レビュー】yonawo「LOBSTER」から感じたオシャレでチルな浮遊感

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前置き

最近やけにTwitterで見かけるバンドがいた。

yonawo

プロモーション機能を使って度々タイムラインに浮上してきたこのバンド。

「どんなもんだ?」と曲を聴いたが最後。

彼らの虜になってしまった。

プロフィール

yonawo(読み方:ヨナヲ)は学生時代の同級生で結成された【福岡発ネオ・ソウル・バンド】だ。

メンバーは中学時代サッカークラブでチームメイトだった荒谷翔大(Vo)と斉藤雄哉(Gt)、斉藤と同じ高校だった田中慧(Ba)野元喬文(Dr)の4人。

yonawoの楽曲の特徴はR&Bテイストのチル(落ち着く)なメロディ。

カーペンターズビートルズなどのUKロックやポップス、はっぴいえんどやペトロールズなどの邦楽にジャズ、HIP-HOPなどありとあらゆるジャンルに音楽ルーツを持つyonawoだからこそ生み出せる音楽なのかもしれない。

ゆったりとした曲が多く、ジャズに似たリズム感や英語詞と日本語詞が入り混じった独特な歌詞などジャンルにとらわれない。

川谷絵音が選ぶ2018年ベスト25に選出されたり、「バズリズム」の"2020年これがバズるぞランキング"にもランクインしているなど、yonawoはその枠にはまらないスタイルで着実に頭角を現している。

2019年11月にはワーナーミュージック・ジャパン内のレーベルAtlantic Japanからメジャーデビューを果たした。

今回はそんなyonawoの初の全国流通盤である1stミニアルバム「LOBSTER」の楽曲について紹介していきたいと思う。

LOBSTER

1.矜羯羅がる

youtu.be

「矜羯羅がる(こんがらがる)」と読む。

キーボード、ベース、ドラムで基本のメロディを組み立て、要所要所にギター、そしてトランペットがアクセントを加えムーディーな匂いを漂わせている。

歌詞はこじれた人間関係や日々の鬱蒼とした気分を「こんがらがる」という言葉で的確に表現している。

2.ijo

youtu.be

この曲はドラムが主役と言ってもいいかもしれない。

この曲では少しカチッとしたフレーズになっていて、ドラムが基本のフレーズを繰り返すことで軸がしっかりとした曲になっている。

これによって反響するキーボードとギターの余韻を存分に楽しむことができる。

歌詞にもあるように「黒いリズムとビート」に酔いしれる。

3.しあわせ

ドラムの4ビート、ウォーキングベース、甘い歌声を堪能することができるジャジーな曲。

最も後半のライドシンバルや跳ねるようなキーボードはまさにジャズそのもの。

4.26時

少しアップテンポでHIP-HOPに近い楽曲。

英語詞メインの中に日本語詞のラップを挟み込んでいる。

管楽器で遊びを入れるなどゆったりとしたスタイルのyonawoらしい楽曲だ。

5.Mademoiselle

youtu.be

荒谷の死生観が見え隠れするような語感のいい歌詞。

曲全体ではメロウな雰囲気を醸し出し、それを引き立てるノスタルジーなギターが哀愁を感じさせる。

しっとりとした曲で終わりかと思えば、アウトロで急にギターがボサノバに変わりセッションになる。

ノリでやってみたらしいが、最後の最後で曲の雰囲気をガラッと変えるのは驚かされた。

とても新鮮なプロデュースだと思った。

6.ミルクチョコ

youtu.be

イントロに日本語詞を添えて、全編英語詞の楽曲の最後で日本語詞の部分を再び合唱するという大胆ながら落ち着いた曲。

タイトルの「ミルクチョコ」にピッタリのとろけるようなグルーヴ感。

曲から溢れ出る多幸感に自然と包まれていく。

全体の感想

アルバム全体を聴いて気になったのは、異様な音数の少なさ。

曲に合わせて、というよりかは曲の中の各タイミングに合わせての音の抜き差しが圧倒的に上手い。

メロディやリズムを聴かせるバンドは山のようにいるが、しっかりと休符まで聴かせることができるバンドは数少ない。

それがyonawoを聴いたときに感じる"オシャレ"や"チル"だけでは言い表せない"浮遊感"に繋がる。


福岡発ネオ・ソウル・バンド】という肩書きを引っ提げて全国流通盤のミニアルバム「LOBSTER」を発売したyonawo

しかしWEBで公開している彼らのインタビュー(*)を見ても、どこかふんわりとしている。

それは決して悪い意味ではなく、過度に気負わない彼らの良さである。

そのふんわりとした感じが楽曲の浮遊感にも表れている。

自分たちのペースでゆったりと成長を続けるyonawo

世間に見つかるのはそう遠くない未来だろう。

(文:つちへん)


(*)各種インタビュー記事

・オフィシャルロングインタビュー
https://yonawo.com/news/news-358/

・Daily MORE
【インタビュー】鈴木友菜もイチオシ! 仲が良すぎるとウワサの4人組ネオソウルバンド・yonawoって?
https://more.hpplus.jp/odekake/o-news/54798

リアルサウンド
ビートルズの遺伝子受け継ぐ新鋭バンド yonawo初インタビュー ネオソウルへ至る音楽遍歴からメンバーの素顔に迫る
https://realsound.jp/2020/04/post-530761.html

・音楽ナタリー
新世代ネオソウルバンドが語る、音楽的ルーツと新作ミニアルバムhttps://natalie.mu/music/pp/yonawo

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