プロフィール
バンド名:rillrail
個人名:
- fumiko(Vo.Gt)
- usako(Gt.Cho)
- mayu(Key)
結成:2019年
活動場所:福岡
バンド名の由来
「rill」は、雨が降り、水の流れによって地表面が削られてできた溝のこと。 それにrailを付け足してrillrail(リルレイル)。
前置き
昨年、ツイッターで見かけてドハマりした福岡発のガールズバンド
『rillrail』
が好きな人、特に【変拍子】が好きな人にはかなり刺さると思うので、ぜひこの機会にrillrailをおすすめしたいと思う。
変拍子の"闇"世界
「カルテット」
初めて聴いたとき「とんでもないバンドと出会ってしまった」と思った。
独特なドラムのリズムパターンから始まるこの楽曲。
作曲を担当しているusakoがこのバンドの核で、現在aintというバンドと掛け持ちでやっているのだが、とにかくギターが上手い。
「カルテット」ではBメロでその技術が爆発している。
昨日公開した「カルテット」の1番むずいBメロのギターはこんな感じです。
— rillrail (@rillrail) 2019年4月22日
ギタリストは是非チャレンジしてみてね。(usako)
MV▷ https://t.co/y1dzUmhffy#弾いてみた待ってるよ#rillrail#usakoパート pic.twitter.com/mqLdVx1Mkk
変拍子を取り入れた複雑な楽曲とそれを可能にする高い演奏力、fumikoの物語性のある歌詞がrillrailの武器である【ダークな世界観】を演出している
この曲は"サビ"と断言できる部分はないのだが、逆に言えばそれがこの曲の一番の強みで、高い演奏力だからこそどの部分もサビと言えるほどかっこいい。
*個人的な考察でもあるのだが、MVにおける4人組(カルテット)という設定や、この曲が5拍子、6拍子で構成されているという点がどことなくBUMP OF CHICKENの「三ツ星カルテット」に影響を受けていると感じた。
「Hortensia」
Hortensiaは日本語で「紫陽花」という意味。
「カルテット」と同じく5拍子、6拍子で構成されている曲。
やはりこのバンドはギターのusakoが作り上げる【ダークな世界観】に、ボーカルとキーボードで【幻想的な要素】を加えているバランスが抜群だ。
ポストロックやマスロック特有の【ダークな世界観】に一つ【幻想的な要素】を加えることで楽曲に深みが出るし、バンドとしての色もはっきりと浮かび上がる。
イントロや間奏では主張の激しいギターのアクセントで曲にエッジを生み出しつつも、サビではゆったりとしたまとまりのあるメロディになる。
rillrailのバンドとしてのバランスを表したような見事な楽曲だ。
sifflet
こういうマスロックバンドは演奏力の方に目が行きがちだが、ハイトーンが映えるボーカルの艶っぽい歌声は注目すべきかもしれない。
透明感がありつつもどこか影のある表現力は唯一無二だろう。
最新曲「sifflet」でもバンドの武器である【ダークな世界観】を前面に押し出した楽曲になっている。
総括
いかがだっただろうか?
ガールズマスロックバンドはマスロック界隈でもかなり珍しいポジションだ。
その分需要はあるし、tricotやparanoid voidに続いてほしい。
rillrailのこれからの活躍に期待したい。
(文:つちへん)